THIS IS USを最終回まで観た感想(ネタバレあり)

2018年2月10日

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NHKで２０１７年１０月から放送されていた「THIS IS US ３６歳、これから」というドラマ。２０１８年２月４日に最終回を迎えました。取り溜めていたのをやっと見終えました。

最初は素晴らしいドラマだと思った

このドラマ、海外に住む友達から勧められて見始めたんです。最初は良いドラマだなと思って見ていました。同年代として共感できる気持ちが色々あったからです。私はエリートでも肥満でも芸能人でもないですが、なんか共感できる心情が色々ありました。

同時にこんな心の通った兄弟がうらやましい。家族もとっても温かくて、こんな父の日や誕生日やクリスマスをみんなで過ごせたらそりゃ幸せだよね。って思いました。

さらにきちんと黒人差別の問題に触れていたり、ドラッグ依存者や同性愛などもストーリーに組み込まれていて、アメリカの色々な問題を垣間見ることもできました。

なので最初はすごく良いドラマだと思ってたんですよね。でも年明けに急に見る気が失せました。自動録画はされていたけど１ヶ月放置していました。

途中で見る気が失せたその理由

大晦日に起きた「笑ってはいけない」の”浜ちゃんエディマーフィーの物まね問題”です。黒塗り問題で世界が黒人差別に過敏であることを知りました。黒人が異様に優遇されていることを知りました。

アメリカのドラマには必ず主役級の黒人のキャラクターを出さないといけない決まりがあるとか。白人はマヌケで落ちこぼれでみんなの笑い者にしてもOK、でも黒人は白人よりも優秀でスーパーマンのような存在にするように暗黙のルールができているとか。学校の受験でも同じ点数の白人と黒人がいて、どちらかを落とさないといけない状況だったら、黒人を合格にしないと”白人優遇”だと問題視されるとか。

それで合点が行きました。

ランダルがエリートで人格者で素晴らしい人間という設定に。

ケヴィンとケイトはお互いに依存しすぎていて、自分に甘くて、自分に落ち度がある悩みを持つ設定。でもランダルは自分に落ち度はまったくなくて、捨て子だったという不可抗力な生い立ち、完璧であるが故の苦労、黒人差別と闘ってきたヒーロー。

ブラックフェイス問題を知る前は「ランダルったら黒人差別に負けずに生きて勝ち組の人生を手に入れたんだね。すごい！」とまんまと乗せられて見ていましたが、知った後は正に黒人優遇のキャラ作りに一気に冷めてしまいました。(´Д｀)ランダル出来すぎや！出木杉くんや！

実の父ウィリアムも最終的にはみんなに好かれる人格者。メンフィスのいとこも結局思いやりのある良いおじいさん。ストーリー自体は本当に素晴らしくて見入ってしまいましたが、なんか色々裏を読みながら見てしまいました。

最終回、アレ何なの！？

ジャックがどうして亡くなったのか。初期から気になってたストーリーの重要ポイント。最終２～３話くらいから核心に触れていくので、ドキドキしていました。ケイトが「父が死んだのは私のせいなの」ととうとう打ち明けて、最終回でジャックとレベッカの悲しすぎる口論が起きて、もうどうなるの！？自殺しちゃうの！？ジャックはそんな人ではなさそうなのに、やっぱりレベッカ命の人だったからお酒の勢いで死んじゃうの！？と、本当にドキドキして見てたのに。

なんじゃあの終わり方ーーーー！！！！？( ﾟДﾟ;;;)全然納得できない

誰も何も解決せずに終わったじゃないかーーー！！！モヤモヤだらけじゃないかーーー！！ランダルとレベッカが仲直りしただけじゃないのーーー！！！

あ～～～モヤモヤで気持ち悪い！こんな終わり方気持ち悪い！！

と思ったら、シーズン２があるそうで。

ここでキレイに終わると思ってたからなんつー駄作！こんなによかったのに最後ひどすぎ！としばらく怒りに震えてしまいました。

でもシーズン２はいつからなの！？気になってやっぱりモヤモヤが止まらない！！

この勢いで感想を付け足すと、ジャックのようなお父さんマジ理想！カッコ良すぎ！顔もだけど声もだけど(吹き替え版)、人間的に大きすぎ！旦那さんとしても素敵だけど、ちょっと重いかも。愛情のうちはすごく素敵な旦那様だけど、最後の方は執着がすご過ぎて重いわ～～って思ってしまった。

レベッカの「私の人生なんてない！」もちょっとだけ共感できる。でも結婚って犠牲と妥協だよね。その犠牲と妥協ができるのは愛ゆえの事だよね。愛がなくなるとこの犠牲と妥協は本当に犠牲と妥協だけになってしまって、苦痛となるんだよね。

ちょうど「あたしおかあさんだから」の歌詞の問題とタイムリーに重なって、NHKどうしたの！？って思ったけど。そんなに”女性は犠牲の人生”を強調しなくてもいいんじゃない？って思ったけど。